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東電社長が原発周辺の住民に土下座謝罪
2011年4月23日5時2分
避 難所を訪れ、被災者に手をついて謝罪する東京電力の清水正孝社長(中央)。川内村から避難している秋元ケサ子さん(94)が「こんなにひどい目にあったの は生まれて初めてだ」と訴えると、清水社長は「申し訳ない」と頭をさげたという=22日午後1時49分、福島県郡山市のビッグパレットふくしま、葛谷晋吾 撮影
福島県を22日に訪れた東京電力の清水正孝社長は、福島第一原発事故の発生後初めて佐藤雄平知事に謝罪した後、原発近くの5町村が仮役場を置く県内外4施設を回り、住民らに謝った。
郡山市では、川内村の遠藤雄幸村長や富岡町の遠藤勝也町長に会い、「一日も早く古里に戻れるように全力を尽くします。改めておわび申し上げます」と述べた。その後、約1300人が避難生活を送る施設内を2時間近くかけて回った。
富岡町の男性(29)は「5歳の長男はいつも地元を思い出し、友達に会いたい、と泣いている」と強い口調で迫った。前日に貴重品を取りに自宅へ戻った同 町の女性(57)は「自分の家に入るのに、なんで防護服が必要なんですか。悔しい」と涙を流した。清水社長は「一日も早く収束させます」「申し訳ありませ ん」と繰り返し、土下座する場面もあった。
双葉町の町民が避難している埼玉県加須市の旧県立高校に清水社長が到着したのは午後9時40分ごろ。消灯時間が近づいていたため住民のもとへは行かず、 井戸川克隆町長に「大変遠いところに避難され、心身共につらい状況を承知しています。申し訳ございません」と謝罪した。井戸川町長は「補償を速やかに実施 してもらいたい」などと応じた。
清水社長は、報道陣の取材に「地域との信頼関係が崩れたことを痛感した。信頼関係をいかに再構築するかも大事だと認識した」と話した。(小寺陽一郎、釆沢嘉高)
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