2014年1月7日 星期二

台湾が香港でスパイ活動強化か、「一国二制度」の失敗狙い/台湾の「白シャツ運動」とは?

台湾が香港でスパイ活動強化か、「一国二制度」の失敗狙い

2014.1.6 20:28 台湾
【上海=河崎真澄】香港紙、大公報(電子版)は6日、中国政府による香港の「一国二制度」政策の失敗を狙って、台湾の国防部(国防省に相当)が香港で情報活動を強化していると報じた。
 それによると、同部は傘下の組織として、香港の5カ所を拠点に香港人も含む要員約40人を配置して多額の工作資金を投入。香港行政長官選への中国政府の政治介入に反対した今月1日の香港での大規模デモなどに関与したほか、中国本土の内部情報の収集に当たっているという。
 中国政府は香港での「一国二制度」成功をモデルに、台湾統一工作を進めている。

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台湾の「白シャツ運動」とは?


ワシントン・ポスト紙が、台湾は数十年にわたって、対立する2つの政党により青(国民党系)と緑(独立派)に分断されてきたが、ここ数カ月は、大勢の白いシャツを着た若者による新たな社会運動が起きている、との解説記事を11月10日付で掲載しています。
すなわち、台湾では、ここ数カ月、「白シャツ軍(White Shirt Army)」と呼ばれる、白いシャツを着た若者による大きな社会運動が起きている。一部専門家は、この動きを、台湾における政治的方向性の変化の兆しだと捉えている。
 4カ月前、ネットへの投稿によりこの運動の火付け役となったLiulin Weiは、「我々は(国民党と民進党の)どちらの政党も指導者も支持しない。我々は、公民権や共通の価値観の適用、民主主義を目指しており、白いシャツを 着るだけで我々の仲間に加わることができる。」と述べている。
 台湾の政治が中国本土からの独立の問題一色だった数十年を経て、白シャツ軍の強調する市民のための社会という問題が出てきたのである。中国は台湾 を、場合によっては武力を用いて併合しなければならない、反抗的な省の1つと見ているのに対し、台湾は、自治権を持つ国家として存在することを望んでい る。台湾では、どのような形態の自治を行ない、どこまでそれを求めるのかが、国民党と民進党の争点であった。
 今回運動を起こした若者らは、台湾が自身をどう位置付けるか--主権国家、独立国家、或いは中国に属する自治省--よりも、台湾政府がどのような政策を採るかが重要であると述べる。
 2011年の米国のウォール街選挙運動の時と同様、白シャツ軍には正式な代表や正式なメンバーは存在しない。また同様に、次第に規模が縮小して消滅してしまう可能性もある。
 この運動の発生には幾つかの政治的要因があるが、その最大のきっかけは、若い兵士が上官による虐待で死亡したことである。誰もこの抗議運動がここ まで大規模なものに発展するとは考えていなかった。約25万人が台湾総統府前広場に集まったと言われる、8月3日に行われた2回目の集会の数日後には、台 湾の指導者は、軍の違法行為を調査する特別委員会の設置を約束し、内閣改造を発表した。
 国立台北大学のHou Han-jyun教授は、「台湾では、抗議するのは常に政党である。お金と人と動員力を必要とする。今回のケースは、Facebookへの投稿が行なわれ ただけで、それ以外何も要らなかった。」と述べている。ネットが使われたことと若者による運動だったことで、今回の運動を「アラブの春」と関連づけようと するメディアもあるが、白シャツ軍のメンバーは、そんなことはないと否定する。
 何人もの政治家が彼らに接触しようと試みたが、Liulinらは、捕まるのを恐れて返事をしていない。我々は、政治家に国民が望んでいることをしてほしいだけだ、とLiulinは言う。また、国民党も民進党も彼らを恐れている、とHou教授は述べている。
 台湾で政治論争に変化が見られるようになってきた中で、白シャツ軍が生まれた。台湾の独立に関する議論が行き詰まりを見せる中、次第に国民の間に、台湾が自治権を持つ現状を受け入れ、独立の問題を先送りする論調が主流となってきていた。
 一方、台湾人としてのアイデンティティは高まりを見せている。国立政治大学選挙研究センターによれば、1992年には、「中国人」ではなく「台湾人」と自分を位置づける人の割合は17%であったが、昨年は54%にまで上昇している。
 白シャツ軍による運動がその活動を今後も継続していけるかどうか疑問を呈する専門家もいるが、Liulinは、自分以外の人のために行動しようと いう精神が広がっていけば、組織的な活動ができなくても構わない、と言っている。白シャツ軍の今後の活動は、台湾の若い世代の政治的関心を引きつけ、政治 問題を解説するような、台湾政府を監視するサイトを作ることにある、と指摘しています。
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 退役を間近に控えた24歳の兵士が上官による虐待で死亡したことを契機として、白シャツを着た若者が総統府前広場に大量に押し寄せたとされる社会 運動を通して、台湾の若い世代における、政治への関心、また「台湾人」としてのアイデンティティの高まりに目を向けた解説記事です。
 台湾では、二期続いた国民党政権の政策の限界も大体見えて来て、台湾の将来に影響を与えるような新しい動きが出てきています。一つが、王金平問題 をめぐる国民党内部の分裂と大陸系中国人の影響力の低下であり、もう一つは今回の記事が紹介している、この白シャツ運動です。いずれも、国民党の大陸系に よる支配、そしてその背後にある大きな影である中国の影響力に対する、直接の反抗ではないとしても、台湾人の存在を示す事件です。
 総統選挙まで、まだ一年以上ありますが、台湾の政情、--あるいはそこまでは行かなくても、民情--に注目すべき動きが出てきたと言って良いでしょう。

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